カシャッサ・カウンシル

「カシャッサ」をはじめ、商業用の飲料に関して、ブラジルでは法律(2009年6月4日付政令第6871号)でさまざまなことがらが定められている。

同法53条は「カシャッサ」を以下のように定義している。

<カシャッサはブラジルで生産されるアグアルデンチ・ヂ・カーナの表象的かつ独占的な名称であり、サトウキビの搾り汁から得たモストを発酵させたものを蒸留して得られ、摂氏 20 度でアルコール含有量が 38 ~ 48 容量パーセントの飲料をいう。独特の感覚特性を有し、1 リットルあたり最大 6 グラムの砂糖を加えることができる( 2009年6月4日付法令第6871号 4章53項) >

また、<1リットルにつき6g以上30g未満の砂糖を加えたものは「カシャッサ・アドサーダ(砂糖添加カシャッサ)」と呼んで区別する>とも記されている(53条1番)。

カシャッサの名産地ミナスジェライス州にある手作り酒蔵のひとつ「カプリショーザ」の生産者は、工業製品のカシャッサ(カシャッサ・インドゥストリアウ)とクラフト・カシャッサ(カシャッサ・アルテザナウ)の違いは、作り方から成分にいたるまで大きくことなるという。

カシャッサ・カウンシル

「カシャッサは法律の範囲内では砂糖を添加できることになっていますが、小規模生産の多くの手作り酒造家は砂糖を添加しません。わたしたちをはじめクラフト・カシャッサの酒造家は、農場と蒸留所を持っていてサトウキビの栽培から瓶詰までを一貫して行うことが多く、サトウキビの栽培から収穫まで気を配り、いい材料でいいお酒を造ることをこころがけています」(カシャッサ「カプリショーザ」)

ところで同法にあるように「カシャッサ」というのは「アグアルデンチ・ジ・カーナ」の一種ということになる。

ちなみに「アグアルデンチ・ジ・カーナ」とは、「アグアルデンチ」の一種。「アグアルデンチ」は、植物性の材料を醗酵させてつくる蒸留酒など、アルコール度数の高い飲みもの総称だ。

「アグアルデンチ」のうち、サトウキビ(カーナ・ヂ・アスーカル)から作られるものが、「アグアルデンチ・ジ・カーナ」となる(同法での定義は後述する)。

またブラジルでは「カシャッサ」は、「ピンガ」、「カニーニャ」、「ブランキーニャ」など、他の俗称でも親しまれているほか、ざっくりと「アグアルデンチ」と呼ばれることも少なくない。しかし、「カシャッサ」と「アグアルデンチ」は本来はイコールではない。

ブラジルの国民酒「カシャッサ」とは何か<2>につづく。

(写真・文/麻生雅人、記事提供/MEGABRASIL)
写真上は「ファゼンダ・ソレダージ バウサモ」。バウサモの木の樽で熟成したクラフト・カシャッサ(カシャッサ・アルテザナウ)。写真下はカイピリーニャをつくるカシャッサ・カプリショーザ経営者

<関連記事>
“伝説”のクラフト・カシャッサ「カシャーサ・ダ・キンタ」が日本に上陸
これがカイピリーニャのトラディショナル・スタイル・レシピ
カイピリーニャは、もともとは「薬」だった!?
CITANのブラジル音楽選曲ラウンジに、ベーリョ・バヘイロを使ったカイピリーニャが参戦!
ウェーバーハウスがプライベート「クラフト・カシャッサ」のサービスをスタート