
イタリア移民が伝えたパネトーネ(パネットーネ)が生活に溶け込んでいるブラジルでは、クリスマスシーズンが近づくと、スーパーマーケットや食品店の店内には季節の贈り物パネトーネの箱が山積みにされ、お店にパネトーネが並び始めるとクリスマスを実感します。
パネトーネはイタリアのミラノ発祥の発酵菓子。生地の中に使う具は現在ではチョコレート味をはじめさまざまなバリエーションがありますが、伝統的なパネトーネでは、カンディータ(レーズン、オレンジピール、シトロンピールなどフルーツの砂糖づけ)が使われています。
ブラジルのカシャッサ専門メディア「マッパ・ダ・カシャッサ(カシャッサ・マップ)」の12月3日付けの記事では、クリスマスシーズンに向けた、おすすめのカシャッサのペアリングをいくつか紹介されていますが、その中でもパネトーネとカシャッサのペアリングについて語られています。
同サイトがパネトーネとの相性がいいと勧めているのは、「ドン・ブレ」という蒸留所の「カシャッサ・ドン・ブレ ジェキチバ」。ジェキチバ(この場合はjequitibá-rosa)というブラジル原産の樹木の大樽で休ませたカシャッサ。
曰く「オレンジの皮、ドライすもも(プルーン)、バニラを思わせる香りは、まさにパネトーネの延長のよう」「アイスクリームを添えるとさらに格別の味に!」「砂糖漬けのフルーツと生地の甘さをより増幅させましょう」。
残念ながら「カシャッサ・ドン・ブレ ジェキチバ」は日本未輸入ですが、ジェキチバで休ませたカシャッサは「ファゼンダ・ソレダージ・ジェキチバ」、「キンタ・ダス・カスタネイラス ジェキチバ」の2銘柄が輸入されています。気になった方は是非、お試しあれ。
パネトーネは、ブラジル産ならキョーダイマーケットなど、本場イタリアさんなら三越伊勢丹さんなどで販売されています。
(文/麻生雅人)