カシャッサ・カウンシル

カシャッサとは、焼酎、ウォッカなどにつづき、世界で3番目に多く消費されている蒸留酒だ(ブラジル農牧研究公社(EMBRAPA)、ジェトゥーリオ・ヴァルガス財団・サンパウロ経済縁門学校による)。原料はサトウキビで、有名なカクテル「カイピリーニャ」のベースとしても知られる。

同じサトウキビを原料とする蒸留酒では、西インド諸島が原産というわれるラム酒も日本ではよく知られている。しかし「カシャッサ」と「ラム」は別物だ。詳しくは後述するが、このことはブラジルの法律でも示されている。

カシャッサ・カウンシル

ブラジルではカシャッサは、大量生産型の工業製品のカシャッサと、全国に数多くある酒造家がつくるクラフト・カシャッサ(カシャッサ・アルテザナウ)とがある。

工業製品のカシャッサでは、「51(シンクエンタ・イ・ウン)」、「ピトゥ」、「ヴェーリョ・バヘイロ」、「イピオカ」などが世界のマーケットで健闘している。

一方、クラフト・カシャッサ(カシャッサ・アルテザナウ)を作っている酒造家の多くは家族経営などの中小規模生産者。ブラジルカシャッサ研究所(IBRAC/イビラッキ)によると、ブラジルのカシャッサ生産事業者は全国で4万以上、ブランドは4000以上あるが、そのうち99%が小規模生産者だという。

中小規模生産者の中には丁寧な工程で自慢のカシャッサを造る酒蔵も少なくない。

カシャッサは、原料となるサトウキビの種類や質、栽培や収穫の方法、製造過程の違いで、出来は千差万別だ。ブラジルの全国各地で、志のある酒造家の手により、個性的なご当地クラフト・カシャッサ(いわば“地酒”)が造られている。近年では国際的なお酒の品評会で賞を獲得するクラフト・カシャッサも次々と生まれている。

2017年3月に幕張メッセで開催された「FOODEX JAPAN 2017」。ブラジルパビリオンでは、そんなクラフト・カシャッサを含むカシャッサの数々が紹介された。そして今、カシャッサは、シュハスカリーア(シュハスコ専門のレストラン)などブラジル料理店やバーを中心に、じわじわと浸透しはじめている。

カシャッサとはそもそも何か?  その定義や他のお酒との違いなどを紹介したい。

(次ページへつづく)

(写真・文/麻生雅人、記事提供/MEGABRASIL)